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初盆 [雑感]

お盆が終わっちゃいましたね。

今年は父の初盆でした。

父は戻ってきたのかなぁ~?なんて思いながら夜空を見上げてみましたが、なんだかまだ実感が湧かないんですよね。

父が亡くなって8ヶ月。

長いような短いような不思議な感じがします。

父は短い入院生活のあと、あっけなく逝ってしまいました。

入院当初、髄膜炎は死ぬような病気じゃないから…と医師にも言われていたから、私も家族も、きっと父自身もまさか死ぬとは思っていなかったんじゃないかと思います。

元々、父は糖尿病を患っていたので体力があまりなかったらしく、髄膜炎のキツイ治療に耐えられなかったのだろうと思います。

でも、もし医師がもっと早くに父の体力が治療にもたないと判断してくれていたら…とか、もし私たちがもっと早くにそのことに気づいてあげていたら…とか、他に治療法はなかったんだろうか?とか、看護師がもっとマメに様子をみてくれていたら…とか、いろんなことを今でも考えてしまいます。

キツイ治療を始めて、父はほとんど話せなくなり、意識もだんだんなくなっていきました。私は「この治療さえ終われば、すぐ元の父に戻るのだから、今だけの辛抱」と思っていたけれど、結局父はそのまま帰らぬ人になってしまいました。

もし、父の余命があらかじめわかっていたら、生きているうちにやっておきたかったことをやれたのではないか?話しておきたかったことを話せたのではないか?もっと家族との時間を持つことができたのではないか?

「気の弱い人だったから余命なんてわからなくって良かったんだよ」と母は言います。

 

公園やスーパーで仲の良さそうな老夫婦を見かけると、なんだか悔しい気分になります。元気だった頃の父の方がずっと若そうに見えるのに、こんなにヨボヨボそうなお爺さんがこんなに楽しそうな生活をしているなんて…って。。。私ったら考え方が歪んでますね。

「こんなのんびりした時間を少しでも持たせてあげれば良かった」と思います。父はずっと仕事をしていたので、母とのんびり過ごすことがあまりなかったように思います。もう少し働いて、体が続かなくなったら仕事を引退してもらって、母とのんびり公園を歩いたりする時間を持たせてあげたいナと思っていました。でもその反面、父にはいつまでも現役でいて欲しい気持ちもありました。いつも元気に仕事をしている父を見てきた私には、のんびり隠居生活を送る父の姿は想像できませんでした。いつも颯爽としている父、自分が70歳を過ぎても、地下鉄で老人をみかけると、自分より年下かもしれないのに席を譲ってしまうような人でした。

時々、父の夢を見ます。父は何をするわけでもなくただ私の前にいます。私と何かするわけでもなく、私に話しかけるでもなく、ただ私の方を向いて立っています。私は「なーんだ、やっぱりお父さん生きてるんじゃん。死んだなんて思ったのはやっぱり勘違いだったのね。」っとホッとします。

でも夢から覚めると、現実世界では父はもうこの世にいないんですよね。

 

今年の春、父のお墓を建てる場所を購入しました。まだ墓石は建てていないけど、お盆にその場所の草取りに相方が一緒に行ってくれました。

父のお墓になる場所に、大きなバッタがいました。

「父ちゃんがバッタになって見に来てるヨ」

相方のそんな柔らかい一言が心に沁みました。


バッタさん見つけてもチャイチャイしちゃダメなの。


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コメント 11

マロンママ

相方さん、素敵ですね。
by マロンママ (2006-08-16 23:48) 

柴犬陸

ウチの父は今年13回忌でした。
でも亡くなってから、父を思い出してばかりです。
バッタの話、あったかいですね。
by 柴犬陸 (2006-08-17 00:52) 

タクパパ

あの時こうしてあげれば良かった・・・って言う悔やみは何時までも残ります。 これは仕方ないよねぇ。 
残された者が元気に毎日を過ごしていくことが供養です。
明るく過ごしましょう!!
by タクパパ (2006-08-17 09:38) 

yun

お父様、初盆でしたね。
まさかという亡くなり方は、周りの人の心の癒え方に時間がかかるように思います。
私も、よく母が夢に出てきました。何も言わないんですよね。不思議と。目覚めてがっくりするんですよね。わかる。
ももさんらしく、幸せに過ごすことが一番お父様が喜ぶことなんでしょうね。
ももダーリンの優しさに涙するももさんを、お父様はそばで見て、微笑んでますよ。充分供養になってますよ。
胃炎大丈夫ですか~?疲れて免疫力が落ちてたりしたのかな~?胃に優しいもので養生してね。
by yun (2006-08-17 10:46) 

ゆう

今は、いろいろ、自分が心に思うことをちゃんと吐き出す時期だと思います。
だから、ああしてあげたらよかった、こうしてあげたらよかった、って思いつくことはちゃんと思ったほうがいいと思う。そして、時間がたったころ、自分の気持ちが穏やかになったら、それはそれで受け入れたらいいんだと思います。お父さんが忙しくすごしてきた時間は、お父さんが自分で選んできたものでもあるはずだし、ももちゃんのお父さんであり、もも母の夫であり、もも兄の父であったこと、それだけで、やっぱり幸せだったと思うの。
by ゆう (2006-08-17 11:54) 

まろすもママ

ももさんの気持ち、よくわかります。
うちは来年、13回忌になるんですが、今でも仲良さそうな老夫婦をみるとももさんと同じ様な事思ってしまいますもん。
私は母が定年退職した年に持病の膠原病が悪化して入院。
母が定年退職したら父と2人でのんびりと旅行しようねって言ってたのに、私が入院したために行けず、そしてそのまま他界してしまいました。
それが今でも悔しくて。。。
でも、いつも私を見守ってくれてるんだと思って、元気にがんばってます。
ももさんの側にもいつもお父さんがいてくれますよ[わはっ]
by まろすもママ (2006-08-17 17:05) 

mayumi

胃の方はもう大丈夫?

心残りでしょうね・・・。
記事を読んでいる私でさえ「まさか!ウソ!」って
感じでしたもの。
いろいろな思いがあって当然だと思います。
でも、お父様、隠居生活はなしで生涯現役のまま
バリバリだった気がするなあ。
by mayumi (2006-08-17 18:02) 

私はまだ両親健在なので、ももさんの気持ちは分からないかも
しれませんが、きっと私も同じことを思うと思います。
「たら・れば」は言い出したらキリがありませんが、人間ですものっっ
やっぱり思っちゃいますよねっっっ
バッタ、本当にお父様だったのでは?って思いますっっ!
うちの会社の先輩のお父様も亡くなっているのですが、この時期が
来ると、家に近づく虫は全部、お父様になるようです(笑)
先日、言ってました。
「虫がいっぱいくるから、お父さんがどれだか分からないよ」と(笑)
そんな話はおいといて、まだ8ヶ月。
気持ちの整理もちゃんとついてないかもしれませんが、
元気に頑張ってくださいヾ( ̄ー ̄)ゞ
カレンちゃんもチャイチャイしないと思いますからっっっ
by (2006-08-17 19:39) 

みずたま*

初盆だったのですね。まだ8ヶ月。。。
ちょうどブログをお休みしていた時期のことだったようで、原因など初めて知りました。悲しみは薄れることはないけど、お父様はずっと見守ってくれているはずなので、残された家族が健康ですごしていくことが1番ですよね。
皆の目にとまったバッタは、お父様かもしれませんね^^ 
話は違うのですが、私はつい2日前、ネット友達が亡くなったことを知らされて、驚きとショックを受けました。自分で命を落としたと聞き、「もっと話しができたら、そんな事にはならなかったかもしれないのに…」と悔やみました。
「なんで?なんで?」が、頭の中をぐるぐる。。。
悲しいけど、その人の分まで私は頑張らないと、と思いました。うん。頑張ろう!!
by みずたま* (2006-08-18 23:16) 

momoring

うちのおじーちゃんの23回忌でお経をあげてもらってるときに
でてきた足長ぐもさん。
私は足をつかんで外に放そうとしたんだけど、父が
「バシ!」とつぶしてしまいました。おじーちゃんだったらどうすんの~(; ;)
by momoring (2006-08-19 14:28) 

もも

★。、::。.::・'゜☆。.::・'゜★。、::。.::・'゜
皆さん、いつもコメント&ナイスありがとうございます。
父が亡くなったときも皆さんにいっぱい暖かいコメントをいただき、そして今回も皆さんの優しい言葉が嬉しくて、読んでて涙涙~~です。
ブログやってて良かったナーって思います。
本当にありがとうございます!


★マロンママさん、こんばんは~。
ありがとーネー。マロンママさんのご主人も素敵ですよーー。こないだのマロンママさんの記事でご主人が一緒に夕陽を見に外に誘うのを読んで、同じものに感動できるのって素敵だよなーって思いました♪

★柴犬陸さん、こんばんは~。
柴犬陸さんのお父様の13回忌のお話を読ませていただいて、柴犬陸さんも同じ気持ちなんだなって思って嬉しかったです。ありがとうございます。12年経ってもそう思うんですもんね。まだ8ヶ月ですもんね。

★タクパパさん、こんばんは~。
きっとこういう悔やみはずーっと続くんでしょうね。元気に楽しく私らしく暮らしていくのを父が見守ってくれていると信じて、これからも過ごしていきたいと思います。

★yunさん、こんばんは~。
yunさんもお母様の夢見られるのねぇ。しかも同じような登場の仕方!きっとそういうものなんでしょうね。もっと生きていて欲しかったと思う気持ちがそんな夢を見させるのかな。
父が生きている間、ろくに親孝行もしてあげられなかったけど、私が相方と一緒になって幸せに暮らしている姿を見せることができたのが一番の親孝行だったかもなーって思います。
胃炎はおかげさまでもうすっかり大丈夫です~~。ありがとーー♪あの痛みはなんだったのか!?って思うくらい、こんなに痛くなったのは初めてだったんだけど、今はケロヨ~ンです(^。^)v冷たい飲み物ばっかり飲み過ぎだったかな(^^;;;

★ゆうちゃん、こんばんは~。
あー、なるほど~~。なんかすっごい納得しちゃった♪
こういうこと思ってちゃいけないのかな~~?なんて思ったりもしたんだけど、ちゃんと吐き出す時期があってもいいんだよね。
ブログで文字にしてこうして自分の気持ちを書き出すと、なんとなく気持ちも落ち着くんだよね。そのときの気持ちをちゃんと文字で残しておきたいとも思ったし。
こうやって私の気持ちを読んでくれる人がいて、そういう気持ちを認めてくれる人がいるのってすっごく嬉しい。ありがとうね。
いつかこういう気持ちを消化できるようになる日が来るのかもね。
父が自分で選んできた人生。そうだね。父は思う存分生きたんだと思う。そう思いたい(^^ゞ

★まろすもママさん、こんばんは~。
私の気持ちわかると言ってくださって嬉しいです(#^.^#)ヨソの老夫婦見て『悔しい』なんて思うなんてって、ちょっと罪悪感みたいなのがあって(^^;;;
入院中にお父様が亡くなられたのはとっても悔しいですよね。気持ちわかります。『何もしてあげられなかった』って思いが残ってしまいますよね。お父様はまろすもママさんに面倒をかけたくなかったのかもしれませんね。

★mayumiさん、こんばんは~。
おかげさまで胃の方はもうすっかり大丈夫です。ありがとう~~。
父が亡くなった時期にはmayumiさんにも心配をかけてしまいましたよね。
父にはやっぱり隠居生活は似合わない気がします(^^ゞ
ボロボロに疲れて帰ってきても、私が「疲れた?」って聞くと「ヤーング!」ってガッツポーズ見せちゃう人だったもの(ヤングって死語…)

★空さん、こんばんは~。
ありがとうねー。同じことを思うと言ってもらって嬉しいです。なんだかホッとします。
会社の先輩さんの話、微笑ましくて笑っちゃいました(^o^)虫さんは全部お父様なのですね。心の優しい人ですね~。
私が元気に楽しく私らしく暮らすことが一番の父への供養になると思うので、これからもカレンと仲良く楽しく過ごしていきたいと思っています♪

★みずたま*さん、こんばんは~。
そうでしたね。父が亡くなったのはみずたま*さんがブログをお休みしている頃でした。
お友達が亡くなったのはショックだったでしょうね。どうしてあげることもできないことってきっとあるんだと思います。お友達の冥福を祈って、その人の分も自分の人生を充実させることが一番の供養でしょうね。私も頑張ります!頑張ろう!

★momoringさん、こんばんは~。
足長ぐもさん、おじいちゃんだったのかしら(^o^)
お父様に潰されながら「息子めぇ~」って思ってたりして?
でも、お経中にmomoringさんがくもに刺されちゃいけないから、これも父親の愛情かも~~(^^ゞ
by もも (2006-08-20 23:02) 

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